石けんの添加物(安全性)
石けんを含む化粧品の原材料については、かつて(1967年~)は化粧品原料基準(粧原基)と言うものが制定され、基本的にその中で決められた原材料を使用し、それ以外の原材料を使用する場合、面倒な許可申請が必要でした。
1980年には当時の厚生省(現 厚生労働省)は、過去の事例等を参考に、何らかの皮膚障害等を起こす危険性のある102品目+香料を「表示指定成分」として定め、表示が義務づけられていました。
その間、様々な原材料が開発されたりしてその対応の困難さ、外圧の要望(いわゆる非関税障壁の撤廃)の流れにより、2001年、全成分表示制度が導入され、配合成分名の全てを表示する事により、禁止成分や制限成分以外は、生産者の責任において自由に配合できるようになりました。
この事自体は、日ごろ書類の書式とかにやたらうるさく言うくせにいざとなったら全く責任を取らない役人の権限を無くする意味で、歓迎されるべきことですが、メーカー側も、消費者も自己責任での原材料の選択が迫られたとも言えます。
だから、天然だから安心、植物だから安心、無添加だから安心(元々の原材料に残留している不純物等々はキャリーオーバー成分として添加物にはカウントしない場合がある)・・・とか様々に宣伝される商品の安全性をそのまま鵜呑みにしない事が、基本的に大切です。
特に注意する必要のある「旧表示指定成分」を下表に示します。
名称 | 用途 | 備考 | 発がん性の報告 | その他の報告 | |
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1 | 安息香酸及びその塩類 | 防腐殺菌剤 | 皮膚等に刺激有り | 変異原性、染色体異常 | |
2 | イクタモール | 収れん剤・殺菌剤 | 皮膚等に刺激有り | アレルギー | |
3 | イソプロピルメチルフェノール | 防腐殺菌剤 | 皮膚等に刺激有り | 報告有り | |
4 | ウンデシレン酸及びその塩類 | 防腐殺菌剤 | 汗の成分 | ||
5 | ウンデシレン酸モノエタノールアミド | 防腐殺菌剤 | アレルギー性皮膚炎 | ||
6 | エデト酸及びその塩類 | 金属イオン封鎖剤 | 皮膚等に刺激有り | ||
7 | 塩化アルキルトリメチルアンモニウム | 陽イオン界面活性剤 | 帯電防止・柔軟剤等に配合 | 神経への影響、内臓の痙攣 | |
8 | 塩化ジステアリルジメチルアンモニウム | 陽イオン界面活性剤 | 帯電防止・リンス等に配合。刺激性、毒性は弱い。 | ||
9 | 塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム | 陽イオン界面活性剤 | 帯電防止・リンス等に配合。刺激性、毒性は弱い。 | ||
10 | 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム | 陽イオン界面活性剤 | 帯電防止・リンス等に配合。刺激性、毒性は弱い。 | ||
11 | 塩化セチルトリメチルアンモニウム | 陽イオン界面活性剤 | 殺菌、洗浄、乳化、帯電防止、リンス等に配合 | 皮膚等に刺激壊死させる | |
12 | 塩化セチルピリジニウム | 陽イオン界面活性剤 | 防腐・殺菌剤として使用 | 皮膚等に刺激壊死させる | |
13 | 塩化ベンザルコニウム | 陽イオン界面活性剤 | 強い殺菌力、防臭作用が有る。高濃度では毒性、皮膚への刺激性が有る。 | 目に入るとアレルギー性結膜炎を起こすとの報告が有る。 | |
14 | 塩化ベンゼトニウム | 陽イオン界面活性剤 | 強い殺菌力、防臭作用が有る。 | 毒性は比較的弱い。 | |
15 | 塩化ラウリルトリメチルアンモニウム | 陽イオン界面活性剤 | 防腐殺菌剤、帯電防止剤としての効果が有る。リンス等に使用。 | 神経系に影響が出たり、悪心、内臓のけいれんなどの報告あり。 | |
16 | 塩化リゾチーム | 酵素類 | 皮膚表面の除菌、ニキビクリーム用などに使用。 | 発疹、下痢、口内炎 | |
17 | 塩酸アルキルジアミノエチルグリシン | 陽イオン界面活性剤 | 強い殺菌、脱臭作用有り。洗浄効果、帯電防止効果もある。化粧水、シャンプーなどに使用され、 | 発育停滞や白血球減少を起こすという報告が有る。 | |
18 | 塩酸クロルヘキシジン | 防腐殺菌剤 | 抗菌性有り。主に液状の化粧品類に使用される。 | 毒性は比較的弱い。強いアルカリ性のため皮膚、粘膜を刺激することが有る。 | |
19 | 塩酸ジフェンヒドラミン | 消炎剤 | 抗ヒスタミン剤。シャンプー、リンス等に使用。 | 皮膚に過敏反応を引き起こすことが有る。 | |
20 | オキシベンゾン | 紫外線吸収剤、安定化剤 | 紫外線のUVB、UVAと吸収し日焼けを防ぐ。 | 皮膚から吸収されると急性致死毒性が有る。環境ホルモン物質の疑いが有る。 | |
21 | オルトフェニルフェノール | 防腐殺菌剤 | 防カビ剤として使用。 | 変異原性、発がん性の報告あり | 濃度によっては皮膚、粘膜を腐蝕する。環境ホルモン物質の疑い有り。 |
22 | カテコール | 抗酸化剤 | ヘアカラーなど頭髪用化粧品に使用。 | 皮膚への腐蝕性があり、ただれを起こす。 | |
23 | カンタリスチンキ | 毛根刺激剤 | ツチハンミョウ科のマメハンミョウという虫が原料。かゆみを止め、毛根と頭皮を刺激する作用が有る。 | 皮膚、粘膜を刺激する。 | |
24 | グアイアズレン | 紫外線吸収剤、消炎剤 | 消炎作用と抗菌作用が有る。パウダー類、乳液、石けん、ハミガキなどに使用される。紫外線吸収作用で日焼け止めにも使用。 | アレルギー性皮膚炎を起こす場合がある。 | |
25 | グアイアズレンスルホン酸ナトリウム | 消炎剤 | 消炎効果にすぐれ、基礎・メイクアップ・毛髪化粧品等さまざまな用途に使用。 | アレルギー性皮膚炎を起こす場合がある。 | |
26 | グルコン酸クロルヘキシジン | 防腐殺菌剤 | 持続性、抗菌力ともに強い。主に液状、乳液状の化粧品に使用。 | 発疹やめまい等の症状が出ることが有る。突然変異性有り。 | |
27 | クレゾール | 防腐殺菌剤 | 各種化粧品に使用。 | 皮膚から吸収され、発疹や吹き出物などができる場合が有る。 | |
28 | クロラミンT | 防腐殺菌剤 | シャンプー、リンス、石けんなどに使用。 | 皮膚、粘膜を刺激してアレルギー症状を引き起こす。 | |
29 | クロルキシレノール | 防腐殺菌剤 | 発がん性有り。 | 皮膚、粘膜に強い刺激があり、はれ、吹き出物、じんましんなどを引き起こす。また皮膚を腐蝕して毛細血管を損傷、中毒死することが有る。 | |
30 | クロルクレゾール | 防腐殺菌剤 | シャンプーや毛髪化粧品に使用。 | 吹き出物ができたりすることが有る。 | |
31 | クロルフェネシン | 防腐殺菌剤 | 主にクリーム類に使用される。 | 刺激が強く、アレルギー性皮膚炎を起こす場合がある。 | |
32 | クロロブタノール | 防腐殺菌剤 | ベビーオイル等に使われることがあるので注意。 | 皮膚炎を起こすとの報告有り。 | |
33 | 5-クロロー2-メチルー4-イソチアゾリン-3-オン | 防腐殺菌剤 | 化粧品全般に使用。 | 毒性は、比較的弱い。抗菌作用がある。 | |
34 | 酢酸dl-αートコフェロール | 抗酸化剤 | 合成ビタミンE。皮膚に対しては血行促進剤としても利用。 | アレルギー性皮膚炎を起こす場合がある。 | |
35 | 酢酸ポリオキシエチレンラノリンアルコール | 界面活性剤 | 界面活性剤、乳化剤としても利用。 | アレルギー性が有る。 | |
36 | 酢酸ラノリン | 基剤 | 鉱物油によく溶けるためベビーオイルなどに使用される。口紅、せっけん、シャンプーなどにも添加される。 | 皮膚炎を起こすことが有る。 | |
37 | 酢酸ラノリンアルコール | 基剤 | 保湿効果もあるためクリームなどに使用。 | 皮膚炎を起こすことが有る。 | |
38 | サリチル酸及びその塩類 | 防腐殺菌剤 | 角質溶解剤としても育毛用トニックなどに使用される。 | 皮膚から吸収されやすく、発疹ができたりすることが有る。染色体異常を誘発するとの報告が有る。 | |
39 | サリチル酸フェニル | 紫外線吸収剤 | 皮膚から吸収されやすく、また皮膚、粘膜への刺激も強く発疹を起こすことが有る。 | ||
40 | ジイソプロパノールアミン | 中和剤(アルカリ性) | 化粧品のpHを調整する。保存剤、防カビ剤としての働きもあり、あらゆる種類の化粧品に使用される。 | 皮膚障害が起きることが有る。 | |
41 | ジエタノールアミン | 中和剤(アルカリ性) | 脂肪酸と反応させ、乳化剤として用いられる。用途や性質はトリエタノールアミンと同じ。 | 発がん性の疑いが有る。 | 目や皮膚、粘膜を刺激する。皮膚から吸収され肝臓や腎臓の障害が起こることが有る。 |
42 | シノキサート | 紫外線吸収剤 | 紫外線UVBを吸収する。日焼け止め化粧品に使用される。 | 皮膚に対し刺激が有る。アレルギー性発疹を起こすことが有る。 | |
43 | ジブチルヒドロキシトルエン | 抗酸化剤 | いわゆるBHT。 | 発がん性の疑いが有る。 | 皮膚炎、過敏症を起こすことが有る。アレルギーのほ血小板の機能障害や脱毛、変異原性などの報告が有る。 |
44 | 1,3-ジメチロールー5,5-ジメチルヒダントイン | 防腐剤 | 毒性は比較的弱い。 | ||
45 | 臭化アルキルイソキノリニウム | 界面活性剤 | フケ、かゆみの原因となる菌にとくに有効なため、シャンプー、リンスなどに使用される。 | 毒性は比較的弱く、陽イオン性界面活性剤と併用される可能性が高い。 | |
46 | 臭化セチルトリメチルアンモニウム | 界面活性剤 | 防腐殺菌剤としての働きもあり、さまざまな化粧品に使用される。 | 毒性は比較的弱い。 | |
47 | 臭化ドミフェン | 界面活性剤、防腐殺菌剤 | 界面活性剤としても用いられる。 | 毒性は比較的弱い。 | |
48 | ショウキョウチンキ | 毛根刺激剤 | ショウガの根茎から得られ、毛根、頭皮、を刺激し、またかゆみを止める効果が有る、頭髪用品やせっけん、化粧水、パックなどに使用される。 | 皮膚への刺激が有る。 | |
49 | ステアリルアルコール | 基剤・乳化安定助剤 | 皮膚を保護し、なめらかにする。光沢を与えクリームを白っぽく見せる効果があり、クリームなどに使用される。 | 毒性は比較的弱い。 | |
50 | セタノール | 基剤・乳化安定助剤 | マッコウ鯨油、あるいはヤシ油か牛脂から作られる。クリームや乳液を安定させる。保湿効果があり、クリームに入れると光沢えを増し白色にする。 | アレルギーを引き起こすことが有る。 | |
51 | セチル硫酸ナトリウム | 界面活性剤 | 洗浄力が高く、よく泡立つので主にシャンプーに使用される。 | 皮膚、粘膜を刺激する。ネズミの実験では受精卵が死亡する、と報告されている。 | |
52 | セトステアリルアルコール | 基剤 | ステアリルアルコールとセタノールを混合したもので、クリームや口紅などに使用される。 | 毒性は比較的弱い。 | |
53 | セラック | 皮膜形成剤 | カイガラムシの一種が樹液を吸って分泌する樹脂を精製したもの。主に頭髪用のスプレー、カラーリング剤、またブロウライナーなどに使用される。 | 毒性は比較的弱い。 | |
54 | ソルビン酸及びその塩類 | 防腐殺菌剤 | 食用には有効、しかし化粧品にはあまり効果がない。乳化剤としての作用もあるので主にクリーム類に使用される。 | 環境中の亜硝酸と反応して発がん性物質となる。 | |
55 | チモール | 防腐殺菌剤 | 殺菌力が強くシャンプー、ハミガキなどに使用される。かゆみ止め効果もあるため、ヘアトニックなどにも使用される。 | 刺激があり、アレルギーを起こす場合が有る。 | |
56 | 直鎖型アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム | 界面活性剤 | 様々な洗浄剤の主界面活性剤として誓われる。 | 脂を取り除くので皮膚が荒れ、主婦湿疹の原因物質と言われている。 | |
57 | チラム | 防腐殺菌剤 | せっけん、シャンプーに使用。 | 皮膚、粘膜及び胃を刺激する。アレルギー性の湿疹が起こるとの報告が有る。突然変異性の実験結果がある。 | |
58 | デヒドロ酢酸及びその塩類 | 防腐殺菌剤 | 防腐・防カビ剤として用いられる。 | 毒性は比較的弱い。 | |
59 | 天然ゴムラテックス | 基剤・接着剤 | パック、ハミガキなどに用いられる。つけまつ毛の接着剤としても使用される。 | 絆創膏やゴム手袋などのゴム製品に利用されるが、発疹、水ぶくれなどを起こすことが有る。目への障害の報告が有る。 | |
60 | トウガラシチンキ | 毛根刺激剤 | 血管を広げて血液の流れを良くする、炎症を静めたり痛みを抑えたりする効果が有る。 | シャンプーやリンスに用いた場合、皮膚への刺激は強い。 | |
61 | dl-αートコフェロール | 抗酸化剤 | ビタミンE。皮膚を角化し、また脂質の酸化で皮膚が老化するのを抑える目的で化粧品に配合される。 | 毒性は比較的弱い。 | |
62 | トラガント | 増粘剤 | 半砂漠地帯の小潅木の幹およびそのほかのゲンゲ属の植物から滲出(しんしゅつ)するゴム様樹脂。水を加えるとゲル状粘液になる。増粘剤、被膜剤、乳化剤としてクリーム類、リキッドファンデーションなどに使用される。 | アレルギーや皮膚炎を起こすことが有る。 | |
63 | トリイソプロパノールアミン | 中和剤(アルカリ剤) | 化粧品の酸性度を中和させるために使用される。 | 脂肪を取り除く作用があり、皮膚が乾燥し、ひび割れや肌荒れを起こすことが有る。 | |
64 | トリエタノールアミン | 中和剤(アルカリ剤) | 化粧品全般に使用。せっけんや界面活性剤の原料、保湿剤としても用いられる。 | 発がん性の疑いが有る。 | 皮膚から吸収されアレルギー症状を起こしたり、肝臓や腎臓を損傷することが有る。 |
65 | トリクロサン | 防腐殺菌剤 | 安全性の高い抗菌剤としてさまざまな化粧品に用いられる。皮膚の消毒剤としても使用される。 | 動物実験では胎児の奇形などの報告が有る。環境ホルモン物質の疑いが有る。 | |
66 | トリクロロカルバニリド | 防腐殺菌剤 | 主にせっけん、シャンプーデオドラント用品に使用される。 | 皮膚を刺激し、アレルギー反応を起こす人が有る。メトヘモグロビン血症を起こすデータが有る。 | |
67 | ニコチン酸ベンジル | 消炎剤 | ビタミンEと同様の作用が有る。毛根、頭皮を刺激し、かゆみ止め効果があり、ヘアトニックに使用される。 | 発疹、食欲不振、肝障害などが起きるとの報告が有る。 | |
68 | ノニル酸バニリルアミド | 毛根刺激剤 | 毛髪用品に使用される。 | 毒性は比較的弱く、動物実験では内臓に障害を起こす報告が有る。 | |
69 | パラアミノ安息香酸エステル | 紫外線吸収剤 | 各種日焼け止め化粧品に使用され、皮膚に吸収されると逆に紫外線を吸収してしまう。 |
強い皮膚刺激がありアレルギーを起こす場合もある。知覚麻痩や嘔吐、発疹、中毒性肝炎を起こす事もある。 |
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70 | パラオキシ安息香酸エステル | 防腐殺菌剤 | 多くの化粧品に使用される。 | アレルギー性湿疹皮膚炎を起こす人が有る。環境ホルモン物質の疑い有り。 | |
71 | パラクロルフェノール | 防腐殺菌剤 | 各種化粧品に使われる。 | 発がん性有り。 | はれ、吹き出物、じんましんなどを引き起こすほか、皮膚を腐蝕して毛細血管を損傷させるなど、強い障害を起こす。皮膚から吸収されて中毒死することが有る。 |
72 | パラフェノールスルホン酸亜鉛 | 収れん剤 | 化粧水やデオドラント製品に使用される。防腐剤、防虫剤などにも使用されている。 | 毒性は比較的弱い。 | |
73 | ハロカルバン | 防腐殺菌剤 | 各種化粧品に使われる。 | 刺激は比較的弱い。 | |
74 | 2-(2-ヒドロキシー5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール | 紫外線吸収剤 | 各種日焼け止め化粧品に使用される。 | アレルギーや黒皮症を起こすとして日本ではあまり使われなくなった。 | |
75 | ピロガロール | 色材原料、防腐殺菌剤 | 主に染毛剤に使用される。酸化防止効果も有る。 | 刺激が非常に強く、発疹や色素沈着を起こすことが有る。皮膚から吸収されて中毒死することが有る有る。 | |
76 | フェノール | 防腐殺菌剤 | 石炭酸。強力な殺菌消毒力があり、主にヘアトニック、ニキビ用化粧水などに使用される。 | 発がん性が有る。 | わずかでも発疹を生じさせ、また皮膚、粘膜を腐蝕して細胞を殺してしまう。皮膚から吸収されて中毒死することが有る。 |
77 | ブチルヒドロキシアニソール | 抗酸化剤 | いわゆるBHA。動物性の油の酸化防止にすぐれ、化粧品全般に使用される。 | 毒性は比較的弱いが発がん性の疑いがあり、環境ホルモン物質との指摘が有る。 | |
78 | プロピレングリコール | 保湿剤 | グリセリンに似ているがさっぱりとして感触が良いためクリームや乳液などに使用される。乳化剤、溶剤、殺菌剤としても用いられる。 | 接触性皮膚炎を起こすことが有る。 | |
79 | ヘキサクロロフェン | 防腐殺菌剤 | 各種化粧品に使われる。 | 皮膚過敏症を起こす場合が有る。色素沈着を起こすとの報告も。動物実験では少量で脳細胞障害を確認。成人は大丈夫、しかし小児の場合は吸収され毒性が有る。 | |
80 | ベンジルアルコール | 調合香料の原料 | 主にシャンプー、せっけんに使用される。かゆみ止め作用も有る。弱い香りがある香料としても使われる。 | 皮膚、粘膜に対する刺激、腐蝕性有り。強いアレルギーを起こす場合が有る。 | |
81 | 没食子酸プロピル | 抗酸化剤 | 抗酸化力が強く、他の酸化防止剤、金属イオン封鎖剤とともに使われることが多い。主に油脂を含む化粧品全般に使用される。 | 皮膚刺激性が有り。染色体異常を引き起こすとの報告が有る。 | |
82 | ポリエチレングリコール(平均分子量が600以下の物) | 基剤 | 乳化剤としての働きもあり、クリーム、乳液、せっけん、シャンプーなどに使用される。 | 毒性は比較的弱く、不純物(ジオキサン)には強い毒性があり、発がん性、発ガンを促進する作用が報告されている。 | |
83 | ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩類 | 界面活性剤 | シャンプーに最もよく使われる界面活性剤。 | 皮膚への刺激があり、アレルギーを起こすことが有る。動物実験では受精卵の死亡率が高い。 | |
84 | ポリオキシエチレンラノリン | 界面活性剤 | 乳化剤としての働きもあり、乳液、クリーム類、メイクアップ用品などに用いられる。 | 皮膚を刺激し、肌荒れを起こす。ことが有る。 | |
85 | ポリオキシエチレンラノリンアルコール | 界面活性剤 | 性質はポリオキシエチレンラノリンとほぼ同じで、さまざまな化粧品類に用いられる。 | アレルギーを起こすことが有る。 | |
86 | エストラジオール等 | ホルモン剤 | エストラジオール(エストロゲン:女性ホルモン) | 発がん性のあるものが多く、一般に呼吸困難や過敏症状、不正出血などの重大な副作用が有る。 | |
87 | ミリスチン酸イソプロピル | 基剤 | 皮膚への浸透性が良く、配合するとさっぱりした感触を与え、クリームなどに光沢を与え、ファンデーション、マスカラ、洗顔料、シャンプーなどに使用される。 | 毒性は比較的弱い。 | |
88 | 2-メチルー4-イソチアゾリンー3-オン | 防腐殺菌剤 | 抗菌作用があるため各種化粧品に使用される。 | 毒性は比較的弱い。 | |
89 | NN”-メチレンビス(N’-(3-ヒドロキシメチルー2.5-ジオキソー4-イミダゾリジニル)ウレア) | 防腐剤 | 各種化粧品に使用される。 | 毒性は低いが人によってはアレルギーを起こす場合が有る。 | |
90 | ラウリル硫酸塩類 | 界面活性剤 | クレンジング剤やせっけん、シャンプーなどに使用される。 | 脱脂力が強く皮膚が荒れる。実験では受精卵の死亡率が高い。発ガン性の疑い有り。 | |
91 | ラウロイルサルコシンナトリウム | 界面活性剤・防腐殺菌剤 | 陰イオン界面活性剤で、化粧品には洗浄・殺菌・乳化剤として、洗顔料やシャンプー、ハミガキなどに使用される。 | アレルギーを起こす人が有る。 | |
92 | ラノリン | 基剤 | 羊毛についている脂を精製したもの。湿潤性、乳化性にすぐれている。 | 人間の皮脂に近いと言われているが、臭いがあり、アレルギーを起こしやすい。この欠点を取り除くために不純物を除去したものが有る。 | |
93 | 液状ラノリン | 基剤 | ラノリンから液状部分だけを取り出したもの。皮膚によく浸透しうるおいを与える効果が有る。とくに鉱物油によく溶けるので、乳化安定剤としてさまざまな化粧品に使用される。 | 皮膚炎を起こすことが有る。 | |
94 | 還元ラノリン | 基剤 | ラノリンを還元(水素添加)して作られる。水を取り込む能力が高く、クリームや口紅などに使用される。 | 皮膚炎を起こすことが有る。 | |
95 | 硬質ラノリン | 基剤 | ラノリンから液状ラノリンを取り除き、固体部分だけを取り出したロウ状のもの。口紅などに使用される。 | 皮膚炎を起こすことが有る。 | |
96 | ラノリンアルコール | 基剤 | ラノリンを加水分解、精製して作られる。保水性や乳化性が高く、各種化粧品に使用される。酸化しやすく酸化防止剤と併用されることが多い。 | 刺激を感じる場合が有る。 | |
97 | 水素添加ラノリンアルコール | 基剤 | ラノリンアルコールに水素を添加したもの。乳化性がよく製品の状態や見た目を改善するため、さまざまな化粧品に使用される。 | 皮膚炎を起こすことが有る。 | |
98 | ラノリン脂肪酸イソプロピル | 基剤 | ペースト状の物質で、皮膚に塗ると液状になり、ツヤ、のびが良い。乳化安定剤として各種化粧品に使用される。アレルギーを起こすことが有る。 | アレルギーを起こすことが有る。 | |
99 | ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール | 基剤 | 乳化性にすぐれていて化粧品全般に広く使われる。 | アレルギーを起こすことが有る。 | |
100 | レゾルシン | 殺菌防腐剤 | 主に毛髪用品に使用される。角質剥離の目的でも使われる。 | 皮膚、粘膜えの刺激が強く、アレルギーを起こすことが有る。重い腎臓障害などを起こすとのデータ有り。発がん性の疑いが有る。 | |
101 | ロジン | 粘着剤、被膜形成剤 | 松ヤニ。接着剤としてマニキュアやヘアスプレーや、脱毛剤、せっけんなどに使用される。 | 皮膚、粘膜を刺激し、アレルギーを起こすことが有る。 | |
102 | 医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令(昭和41年厚生省令、別表第1、別表第2及び別表第3に掲げるタール色素 | 化粧品用色材 | 様々な製品の着色に用いられる。 | タール色素。発がん性、変異原性が有り。アゾ色素、キサンチン色素には特に強い毒性有り。赤色202号は、アレルギーを起こす確率が高い。 | |
103 | 香料 |
日本薬学会サイト
日本化学物質辞書web
Cosmetic-Info.jp
化粧品成分辞典・・等々のサイトを参考にさせていただきました。